ENEOSバスケットボールクリニック

スキルアップ!バスケットボールクリニックコーチの身体とテクニックの基礎クリニック

バスケットボールクリニックコーチ陣による、スキルアップのためのクリニックです。
すぐに練習に取り込めるテクニックや、選手に必要な「エネルギー・水分」の補給ポイントなどを紹介します。
テクニックのこと、身体のこと、バスケットボールを行う上で基本的なことをもう一度見返して、基礎力アップを目指しましょう!

大山コーチの「テクニックの基礎クリニック」第10回 ステップの種類

●種目1スライドステップ

横方向へ足を交差することなく、移動するステップをスライドステップと言います。ディフェンスの動きの中心となるフットワークです。オフェンスの動きの変化、特に方向変換に対しては、素早く反応しなくてはならないので、ディフェンスをする上でとても重要なステップでもあります。他のステップとのつなぎ目の役割を果たす重要なステップなので、上半身は基本姿勢を保ったまま行えるように身に付けましょう!!

  • 体重は両足に均等にかけて、膝を曲げて腰を低く構えます。
  • あごを上げ視線を前に向ける姿勢をとり、床に視線を落とさないようにします。
  • 進行方向と反対側の足で床を蹴り、進行方向の足を押し出すように一歩踏み出します。
  • 進行方向と反対の足を引き付ける時は、スタンスの幅半分位を目安にして引き付けます。
  • 手は、自然に構えた状態でできたら、ハンズアップを保つことを心掛けましょう!

悪い例

  • オフェンスの動きに対して、ディフェンスは、自分のふところに相手を包み込むようにします。常に、ディフェンスは、ボールのある位置と自分のオフェンスの間にいることが1番良いポジションです。ディフェンスしている時には、間接視野でボールの状況とオフェンスの動きを見ることが大切です。動きとしては、相手よりも、早めに予測をして動くことが必要です。そして、体が上下動しないように、バランスを崩さず、常に同じ低い姿勢を保つことが大切です。
  • ディナイしてボールを持たせない範囲は、オフェンスの能力によって異なりますが、通常はシュートエリアで持たれないことが大切です。

●種目2ランニングステップ

オフェンスの動きが早く(トップスピード)、スライドステップでついていけない時に、顔はオフェンスに向け、走りながら移動するステップです。素早いポジション移動にも良く用いられます。

  • 顔は常にオフェンスに向け、完全に走る姿勢をとります。この時に、しっかり腕を振って足を動かし走るのを忘れないようにしましょう。
  • 足がクロスする際に体が棒状になり、上体も進行方向に向いているため、オフェンスの切り返しに対し、いつでも、方向を変えられるような、足の運びと予測をしておくのも重要です。
  • 短い距離やオフェンスの動きにスピードが無い時は、何時でもスライドステップで対応するよう習慣づけてください。

悪い例

  • 足は、クロスしていますが、このステップでは、スピードが遅く、トップスピードのドリブラーについて行けなくなります。

●種目3スインググステップ(方向転換を目的とするもの)

オフェンスの急激な方向転換に対して、ディフェンスもそれに合わせて方向転換をしなければなりません。体の向きを素早く変えるために良く用いられるのが、スイングステップです。初心者の場合、外側の足で踏ん張ることが出来ずに、オフェンスに背を見せて再び追い付こうとする場合がありますが、このような癖をつけないように十分練習する必要があります。

  • 進行方向の足を軸にして、素早く反対側の足を引きます。この時に、引く足と同時に腕を大きく振り下ろすことで反動がつき、素早く方向転換が出来ます。
  • 姿勢はスライドステップ同様、低い姿勢を保ち、体が上下に浮かないようにします。
  • 移動の時に、足が揃ったり、交差させたり、上下に飛び跳ねたりした場合、重心移動が出来なくなり、オフェンスに抜かれてしまいます。
  • 体重の上下があると動きが遅くなるので、常に膝を曲げた低い姿勢でできるように心掛けましょう。

●種目4スタッターステップ=クローズアウトステップ

両足で床を小刻みに叩くようにして、細かく足を踏み替える動きをスタッターステップ(クローズアウトステップ)と言います。ボール保持者に向かってディフェンスが近づく時、相手のドライブに素早く対応するための準備動作として用いられたりします。また、オフェンスでは、ドリブルの時に勉強した、スピードドリブルから急激にスピードを落とし、バランスを保つ時や、オフェンスがディフェンスの動きを惑わすために(フェイク)使われるステップでもあります。

  • できるだけ足の動きは、次の動作に反応できるように、小刻みに細かく床を叩くように動かすことが大切です。
  • 今回のスタッターステップ(=クローズアウトステップ)はディフェンスで使うステップなので、応用編でも勉強しますが、重心をやや後ろに掛けて、次の動作に準備することが大切です。
  • オフェンスとの距離の3分の2はトップスピードで走って行き、3分の1をスタッターステップでスピードをコントロールしてアプローチします。

TOP