ENEOSバスケットボールクリニック

スキルアップ!バスケットボールクリニックコーチの身体とテクニックの基礎クリニック

バスケットボールクリニックコーチ陣による、スキルアップのためのクリニックです。
すぐに練習に取り込めるテクニックや、選手に必要な「エネルギー・水分」の補給ポイントなどを紹介します。
テクニックのこと、身体のこと、バスケットボールを行う上で基本的なことをもう一度見返して、基礎力アップを目指しましょう!

小池コーチの「身体の基礎クリニック」第7回 ジュニア期の貧血

今回は、先ず初めに現在の自分の身体がどんな状態なの?というお話です。皆さん!自分の身体について良く知っていますか?
5〜15歳頃は、心の成長も著しいので、意識的に「自分で食べる」ということを習慣化できるようになり、正しい食習慣を身に付けるには最適な時期です。更に、それを実践して、効果が自覚できるようになるのは12歳以降です。中学生位になると、更に成長が進みます。そして部活動等も始まってきますので、体を動かす機会も増えてきます。これによって消費するエネルギーもかなり多くなります。体重1Kgあたりに必要な摂取エネルギー量は大人より断然多く、沢山摂取してほしい栄養素も増えてきます。
今、皆さんは、身体的にも、精神的にも成長が著しい時期です。しっかり食べたもので身体を作り、生活していくことが特に大切な時期なのです。

成長期で、運動との関係が重要になってくる、【貧血】についてお話しましょう。
私たちの身体は酸素と栄養素をエネルギー源として生命を維持しているため、血液中の酸素の運搬が十分に行われなくなると、あらゆる組織が酸素不足になりさまざまな症状がでてきます。この酸素を体中に運搬しているのが赤血球の色素成分「ヘモグロビン」です。ヘモグロビンは鉄とたんぱく質が結合したもので、酸素とよく結合します。【貧血】というのは、その赤血球、あるいはヘモグロビンの量が正常より少なくなった状態です。
同じ貧血でも、いくつかの種類がありますが、特にジュニア期に多い貧血が「鉄欠乏性貧血」です。
成長段階にあるジュニア期では、骨格の形成や筋肉の量を増やす為、多くの鉄を必要するので、貧血が起こりやすい状態になります。女子の場合は月経があるため、鉄の喪失量が男性より多くなります。更にスポーツをする人は、発汗などで鉄分が多く失われ、ふつうの人以上に鉄分を摂取する必要があります。また直接の原因ではありませんが、運動した後、必要以上にスポーツドリンクや水を飲み過ぎると、満腹感が残る為、食欲が無くなって低栄養になり、貧血が起こりやすい状態になります。

鉄欠乏性貧血は、精神・神経にも影響を及ぼします。集中力の低下、記憶力の低下などがはっきりと指摘されています。スポーツの現場では、スタミナ不足に繋がり、その結果、集中力が低下してしまいます。スタミナ不足で臨む試合はどうなるでしょうか?
貧血でない人は、ならないように。貧血の人は、主に食習慣の改善を目指し、最高のパフォーマンスが出せる選手をめざしましょう。

◆貧血対策 食事のポイント

  1. 基本は三食をしっかり、バランスよく
  2. 鉄の吸収を高める食べあわせを
  3. 鉄分の多い食材を

体内では鉄の吸収力が低いので、吸収を高めるために食べあわせが重要になってきます。必要総エネルギーの確保を土台にして、その上に鉄を摂ります。鉄はビタミンCを一緒に摂ることで吸収率が高まります。
また吸収を妨げる、コーヒーやお茶は控えた方がいいでしょう。

動物性たんぱく質+ビタミンCたんぱく質は、大きく動物性と植物性に分けられます。
動物性たんぱく質は「卵・肉・魚・乳製品」、植物性たんぱく質は「大豆製品・ナッツ類など」になります。
動物性のたんぱく質は体内での利用効率が植物性に比べると高いのです。
かといって、動物性たんぱく質ばかり摂ると、脂肪も多く高カロリーなので動物性たんぱく質と植物性たんぱく質は1対1の割合で摂ると良いと言われています。

鉄分含量の多い食材をすすんで摂る様にしましょう。
鉄分の多い食材

【鉄分の多い食材】
・レバー(牛、豚、鶏なら豚のレバーが一番!!)
・ほうれん草
・小松菜
・豆類

ミニクイズ鉄分が多い食材はどっち??

問題1
レタスvsほうれん草

問題2
豚レバーvs豚もも肉

問題3
赤身魚vs白身魚

問題4
ブロッコリーvsほうれん草

答え:1.ほうれん草 2.豚レバー 3.赤身魚 4.ほうれん草

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