バスケットボールクリニックコーチ陣による、スキルアップのためのクリニックです。
すぐに練習に取り込めるテクニックや、選手に必要な「エネルギー・水分」の補給ポイントなどを紹介します。
テクニックのこと、身体のこと、バスケットボールを行う上で基本的なことをもう一度見返して、基礎力アップを目指しましょう!
チェストパスは、最も基本的なパスで、使用目的、頻度共にゲーム中に一番多く使われるパスです。この構えが基本的なポジションで、他の動作(シュート、ドリブル、各種パス)に繋がります。このパスの利点は、正確でクイックなパスができること、ボールが手から離れる直前になってもパスを止めることができること。また、パスフェイクとしても使えます。
斜め横から
正面から
悪い例:肘が曲がった状態で、伸びていない
※肘が開きすぎないように、自分の胸から相手の胸へ床と平行に足もしっかり使ってボールを送り出すことが大切です。
パスコースにディフェンスがいる場合に、そのディフェンスの足元や外側を、床にボールをバウンドさせて通すパスです。また、上からディフェンスの手が出ているポストマンにパスを入れる時や、ゴールに向かってカットするか、ボールに向かって走ってくる味方への比較的近距離でパスする場合や、速攻の時にウィングを走る味方にパスをする時等、ボールの勢いを弱める時に使用します。
キャッチする側は、ボールが下から上がってくるのでキャッチし易いパスになります。
斜めから
斜めから 二人で
横から ボールの付く位置 3分の2の所
※ボールを構えてパスを出す位置は、腰の高さです。床を見ずに前方を見てパスを出します。
ボールをバウンドさせる位置は、レシーバーとの距離の3分の2の地点を目安とします。そして、ボールがレシーバーの腰の高さに上がるようにスピンをかけます。
斜めから
正面
足はオープンスタンス
正面
足はクロススタンス
※片手バウンドパスは、自分についているディフェンスをかわし、幅を出して、パスを出すことが出来ます。
サイドハンドパスは、ディフェンスにプレッシャーをかけられている時等、相手の手の外側を通してパスをするのに用います。パスコースにディフェンスの手が出ている場合等、ダイレクト(直線的に)にパスが出来ない場合など、プレーのバリエーションを広げるのに有効なパスです。
正面から 右
正面から 左
※ボールをパスする方向の体側、脇のところに構え、肘の角度は90度くらいに保ちボールを持ちます。パスの方向側の足を1歩踏み出しながら、体重を乗せ、同時に肘を伸ばして、手首、指先のスナップでパスをします。
オーバーヘッドパスは、近距離から遠距離まで使え、その用途も多目的に使えるパスです。レシーバーとの間にディフェンスがいて、頭越しのパスをする場合や、ポストマンがハイポストからゴール近辺やコーナーに出すパスや、速攻の時のアウトレットパス等に使うと有効です。
斜めから
横から
横から 悪い例
このパスは、速攻等で、チェストパスやワンハンドパスでは届かない長い距離を投げる場合に有効です。
斜めから
斜めから 悪い例
フックパスは、ディフェンスに接近され激しくプレッシャーを掛けられた時等に、半身になり、腕を回して頭上高く振りかぶるように出すパスです。ディフェンスリバウンドの後のアウトレットパスや、ディフェンスに囲まれた場合にそれを回避する時に使うのが有効です。
斜めから
※ボールを片手に移し、半身の構えで腕を回し込む様に伸ばします。後ろ足から前足に体重移動させるか、クロスオーバーステップをしてジャンプをします。手首と指のスナップを使って大きく円を描く様に頭上の高い位置でボールをリリースします。
※ボールを持っていない方の手と体で、ボールをしっかりカバーします。また、着地後はパスした方向(体を正面)に着地します。
ビハインドパスは、ディフェンスにプレッシャーをかけられている時、進路を妨害されている等で、正面からのパスが出しにくい時。また、速攻などでシュートしようとし、完全にシュートコースを潰されて、しかも味方のノーマークが確認された場合の、緊急避難的なパスになります。このパスは、逆方向のパスだけに、レシーバーがキャッチしにくいので、ボールが浮いたパスにならないようにします。ボールの勢いを弱めるようにバウンドパス、たまは、平行(直線)パスをするようにします。他のパスで間に合う時は、このパスは使うべきではありません。安全で正確なパスをお勧めします。
1人バージョン
※自分の体の向きとは逆の方向に、ボールを腕とともに背中の後ろに回して、手首のスナップでパスをします。
2人バージョン ボール2個
※これは、ビハインドパスのドリルの例です。2人組みでボール2個使います。連続で続けられるように、練習してみましょう。慣れてきたら、一度両手でキャッチせずに、片手で連続してできるようになると良いでしょう。但し、ボールハンドリングの延長と考えてください。
このドリルは、ボールを2つ使うことにより、お互いの意思の疎通や、タイミング、コンビネーションといった、チームスポーツならではの重要性が問われます。また、感覚的にボールを見るということで、視野を広げることや、次の動作の準備など1つのことだけでなく、次の動作を考える必要があるので頭も使い、素早い判断をする練習になりもます。
横から
このドリルは、遊び感覚で楽しくできる練習の1つです。ボールを3つ使うことにより、さらにお互いの意思の疎通や、タイミング、コンビネーションを合わせる必要があります。また、ボールを素早く指先でコントロールし、次のボールを受ける準備も必要です。
横から 繰り返し