ENEOSバスケットボールクリニック

スキルアップ!バスケットボールクリニックコーチの身体とテクニックの基礎クリニック

バスケットボールクリニックコーチ陣による、スキルアップのためのクリニックです。
すぐに練習に取り込めるテクニックや、選手に必要な「エネルギー・水分」の補給ポイントなどを紹介します。
テクニックのこと、身体のこと、バスケットボールを行う上で基本的なことをもう一度見返して、基礎力アップを目指しましょう!

大山コーチの「テクニックの基礎クリニック」第8回 ディフェンスのファンダメンタル

大山コーチからひとこと

大山コーチ ディフェンスとは!!
ディフェンスは、試合に出場している5人の技能と意識がある程度均一レベルに達していないとチームとしてのディフェンス力を発揮することが出来ません。
したがって、個々人のディフェンスの能力がチームに与える影響が大きく、チームとしてはいかに一人ひとりのディフェンスの能力を引き上げることが重要な課題です。
オフェンスのようにセンスが問われることが比較的少なく、個々人が一つ一つの要素を十分に理解し、努力することによって必ず一定レベルの成果が顕れるのもディフェスンの特徴です。
それでは、これから、ディフェンスのポイント、構え方、手足の動かし方、1 on 1で相手を守る時に必要な技術について、私と一緒に、勉強していきましょう。

POINT

  1. ポジション
    →相手との関係において占めるべきコート上の位置や守るべき重要な場所を的確に理解することが大切です。
  2. ビジョン
    →常に敵や味方の位置や動きを感じながらボールの位置を見張っていなければディフェンスは出来ません。周りの状況を視野の中に入れておく必要があります。
  3. スタンス
    →基本姿勢を保つことが大切です。疲れてくると姿勢が高くなってしまい、相手の動きに対応できなくなります。常に低い姿勢を心掛けることが大切です。
  4. ボイス(コミュニケーション)
    →自分の近くにいるオフェンスの状態や自分がどの位置にいるか等を仲間に知らせることが、チームにとって大切です。それ以上にその人自身の意識の確認作業としても重要です。
  5. ハンズアップ
    →相手をけん制して、ボールに対し圧力をかけて苦しめるために、常に手がボールに対して反応できる様に準備されていなくてはなりません。

●種目1ディフェンスの姿勢

※ディフェンスの構えには、状況に応じてとるべきいくつかのスタンスがあります。基本姿勢から発展して、まず、ボール保持者に対するディフェンスのスタンス方法を身に付けることがとても大切です。

◇ボール保持者に対する構え
・ドリブルがある場合

ボクサーズスタンス

※オフェンスに対して、左右いずれかの足を前後させて構え、前足側の手をハンズアップしてボールにスナップを掛けます。この時、オフェンスとディフェンスの距離は、腕1本分(ワンアーム)の距離を保ちます。足は、肩幅より少し広く構え、前後左右いずれにも反応できる様に、両足の親指の付け根(ボシキュウ)に均等に体重を掛けるのが重要です。もう一方の手は、やや下方に下げ手の平をオフェンスに向けて構えます。

※ボールスナップの目的は、ボールを奪おうとするのではく、あくまでもボールを同じ位置で構えさせないようにして、ボールコントロールを乱すことが目的です。結果的にボールを奪うこともあります。

悪い例

※この後、連載予定の1on1の所で、詳しくやりますが、オフェンスの特徴にもよりますが、この距離だとシュートを打たれてしまうので、ボールマンに対しては、ボールにプレッシャーを掛けられる距離を保つのが大切です。

ボールに対して手を動かす

※画像をクリックすると、動きがご確認になれます。

後ろから

※画像をクリックすると、動きがご確認になれます。

※ボール保持者に対して体の構え方が整ったとしても、ボールを動かす空間やパスコースに対して、プレッシャーを掛けて防御する技術がなければ、ディフェンスのポジションとスタンスが無意味なものになってしまいます。
手の平をボールに向けて、ボールの動きに合わせてトレース(追従)し、必要に応じてスナップできる様に体で覚えることがとても重要です。
この時に、相手プレーヤーにドリブルがある場合、その予測もして、全体のバランスを崩さないことが大切です。

・ドリブルが無い場合

スクエアスタンス(スティック)

※画像をクリックすると、動きがご確認になれます。

※オフェンスに対して、真正面に向かい合い、重心を落とし、真横に足を開いて構えます。攻撃力が無いプレーヤーに対しては、スクエアスタンスでも対応出来ますが、相手の攻撃能力が高いと左右どちら側へも抜かれやすく、危険な構えでもあります。その中でも、ドリブルを止めてしまったボール保持者にプレッシャーを掛ける時や、ポストマンを複数人で取り囲んで、プレーをさせないようにする時などは、このスタンスが適しています。

TOP