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献身的なプレーが光る大型センタープレッチェル レイン アシュテンInterview

今リーグよりWリーグは大きな変革を迎えた。それが外国籍選手登録規定改定で、それまでの「通算5年以上日本国に在留していること」という条件を撤廃。外国籍選手の門戸が広がる形となった。

今シーズン、ENEOSサンフラワーズにはアメリカ出身のプレッチェル レイン アシュテンが加入。12月29日時点で1試合平均11.27点、8.05リバウンド、1.41ブロックショットをマークし、チームの勝利に貢献している。

今回はWリーグでのプレーを決めた理由やバスケットのルーツなどアシュテンのインタビューをお届けする。

ようこそ日本へ。日本での生活は慣れましたか?

はい。最初に来たときは分からないことも多かったし、いろいろなことを理解するのに少し時間がかかりましたが、今はもう慣れました。

食事の面はいかがですか?

日本食は本当に大好きです。寮の食事はとても美味しいし、日本のカレー、焼肉、それからラーメン、うどん、寿司といったものすべて好きです。私は好き嫌いは全くなくて何でも食べます。とにかく寮の食事が美味しいのは本当に助かっています。日本食は健康的で、毎日食べたいと思えますね、お箸も使っていますよ。

納豆も試しましたか?

試しました。好んで毎日食べるということはないですが、問題なく食べることができます。それに、生卵をご飯にかけて食べるのも最初は「え、これは何?」と不思議な感じがしましたが、今では普通にご飯にかけて食べています。

いわゆる「卵がけご飯」ですね。日本の文化で驚いたことなどはありますか?

日本の前はヨーロッパでプレーしていましたが、日本の文化はヨーロッパとも異なり、例えば電車の中では誰も喋らないですよね。人との関わり方が繊細だと思うし、バスケットボールもまた異なったプレーなので、アジャストするようにしています。

今回、Wリーグでのプレーを決めたキッカケは何だったのでしょうか?

日本でプレーすることでバスケットボールにおいて新しい経験ができると考え、良い機会だと思いました。それに、大変なことも多いかもしれないけれど、自分自身が成長できるとも考えました。また、Wリーグが多くの外国籍選手の受け入れ始めた最初のシーズンでもあったので、そのシーズンに参加できることもいい経験だとも考えています。(在留の有無に関係なく外国籍選手がプレーするのは日本リーグ時代に遡って33年ぶり)。

アメリカから日本は遠いです。

距離に関しては問題ありませんでした。家から遠く離れて暮らすこと、あまり家に帰れないことに関しては、これまでも(ヨーロッパなど)海外のチームにいて経験しているので、違和感を感じたり、嫌だなと思ったりしたことはありません。この職業をしているからこそ、いろいろな国に行ける、様々な経験ができると思っています。

日本のバスケットスタイルにアジャストするのは何が大変でしたか?

日本はとにかく速いです。テンポが速いため、最初はその中で自分らしくプレーすることが難しく苦労しました。それこそ最初は、展開が早すぎて「バスケットをしている」というよりは、「ただ走っている」ような感覚でした。でも、ストレングスコーチがそこにアジャストするように手伝ってくれたこともあり、今は違和感なく自分らしいプレーができるようになっています。

現在のチームにおいてご自身の役割をどのように捉えていますか?

私の役割は常にリバウンドを取ることとディフェンスをすることです。それに加えて、得点でもチームに貢献したいと考えています。もし、私自身のシュートが入らなくても、リバウンドとディフェンスだけは徹底してやるようにしたいと考えていて、そうすることで自分のシュート、得点の伸びにもつながると思っています。

今の自分に満足しているわけではなく、もっと良くできると思っています。週末に2日連続(主に土日)で試合をするのは大変ですが、片方の日は良くて、もう片方はそうでもないということがないようにしたい。このリーグでまだまだ多くのことができるはずだと思っています。

毎週末2日連続で試合というのも初めての経験ですか?

アメリカだとトーナメント戦では経験はありましたが、長いシーズンでこのようなスケジュールは初めてになります。

トーナメント戦でいうと、1月には皇后杯、2月にはユナイテッドカップがあります。

チームとしてはまず、どんな状況でも勝ちを目指さないといけない。Wリーグの試合を通して改善しないといけないところを今乗り越えてきていると感じていて、最初は接戦にも勝ち切れなかったけれど、徐々に勝ち切れるようになってきました。気持ちの面で相手に勝てるように。私自身は、チームが勝つために必要なことは何でもやりたいと思っています。

少し遡って伺いますが、バスケットを始めたのは何歳だったのでしょう?

8歳です。近所でバスケットボールを始めた子どもたちが増えて、私も弟たちと一緒にバスケットのコミュニティーに参加しました。毎週2日、夜に参加していました。

私は最初、バスケットが上手ではなかったんです。でも、成長していく過程で上手くなったなと感じることがあって。背も高かったので、そこからバスケットに集中しようと思うようになりました。

インサイドだけでなくアウトサイドも得意で、多彩なスキルがあります。

バスケットを始めた頃は、背が高いからとリング下ばかりに立たされて面白くありませんでした。でも、13歳ぐらいにあるコーチと出会って。そのコーチは背の高さに関係なく全員にシュートやドリブルをさせてくれました。そこからスキルが上がったと考えています。

バスケットに専念するタイミングは大学入学時ですか?

そうです。高校ではバスケットとバレーボールをしていました。でも、バスケットは好きだったので、バレーボールの練習後にもシュート練習をしていました。父に頼んでリバウンドをしてもらっていましたね。ほかにもアメフトやサッカーもしていました。

バスケットは女子選手が海外で活躍する場があることや自分自身もが好きだったこと、上手くなっていると実感もしていたので、大学でバスケットを選択することは迷いませんでした。

子どもの頃にあこがれていた選手はいますか?

今は現役を引退していますが、エレーナ・デレ・ダン(元アメリカ代表、ワシントンミスティックス[WNBA])です。私と同じく身長が高いし、ディフェンスやスキルをたくさん持っているのでそういう選手になりたいと思っています。

ENEOSの話になりますが、チームメートの印象を聞かせてください。

ユラさん(宮崎早織)やモニカさん(オコエ桃仁花)、エブリンさん(馬瓜)は日本代表としての経験があるので、そういった選手たちと一緒にプレーできることはうれしいです。特にユラさんはキャプテンとしてチームを引っ張ってくれていて、選手との関わり方でも学ぶことが多いです、スマートでバスケIQも高い。自由にユラさんがプレーしている姿を見ると学ぶことは多いなと感謝しています。

日本の試合会場の雰囲気はどのように感じますか?

ENEOSのファンの方たちは毎試合見に来てくださったり、会場を埋め尽くして応援してくれたりと、そのエナジーには感謝しています。選手としてファンのみなさんに助けられているとも感じます。12月13、14日の柏市でのホームゲームには、(出身の)スタンフォード大学のTシャツを着ている方がいました。とてもうれしかったですね。

カタカナでご自身の名前が入ったタオルを持っている人もいますよね。

アシュテンの「シ」がニコちゃんマークのように見えるので、タオルに書いてある文字の(左から)2文字目、そこにニコちゃんマークがあったら私の名前のタオルだと思っています。

では、最後にファンに向けてメッセージをお願いします。

ファンの方のサポートには日々感謝しています、みなさんの声援に助けられているので、引き続きハードにプレーして、残りのシーズンも頑張ってファイナルの舞台でみなさんとお会いできることを楽しみにしています。

Profile

プレッチェル レイン アシュテン/2001年5月11日生まれ/196センチ/センター/アメリカ出身/スタンフォード大学→Southern Hoiho(ニュージーランド)→USOMondeville→Dande nong Rangers(オーストラリア)→TFSE-MTK(ハンガリー)
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