ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

いつも1対1のディフェンス練習をする時に先生や先輩から「方向づけ!」と言われるのですが、試合中に方向づけをしても結構無視されてしまう事があります。

そもそも、なぜ方向づけをするのですか?

そしてどうしたら相手に効果的な方向づけができますか??

10番さん(プレイヤー/中学2年生 女性)

いい質問!

最近ではボールマンのDEFはほぼ「方向づけ」が主流になっています。10番さんのチームでも取り入れているのですね。

まずどうして方向づけをするのか。これはDEFのチームルールを作っているのだと考えてください。ハーフコートのオフェンスでボールマンが直接自分で得点をとろうとすると、方法は

  1. そのままシュート
  2. 右ドリブル(からのドライブ)
  3. 左ドリブル
の3通りになりますね。ボールマンのDEFとしてはこの3つを防がなくてはならない。でもボールマンが何を仕掛けてくるかは分からない。

「方向づけ」はそのボールマンの3つの選択肢を「2つにしてしまおう」という考え方です。つまり、

  1. そのままシュート
  2. 方向づけされた方の側のドリブル(からのドライブ)
です。どちらかの方向は「行かせない」ようなスタンスをとるわけですから、理論的に言えばボールマンは2通りしか選択肢がなくなります。

そのうえで「行かせてもいい方向」に、もしドライブされたときは、自分たちのチームルールでヘルプ・リカバー・ローテーションダウンの方法を決めて、チームみんなで防ぎましょう、ということです。

ハーフコートを自由に動きたいオフェンスに対し、ディフェンスがこういった方向づけなどで、自分たちに有利になるようにコントロールしてやろうということですね。ディフェンスのフォーメーション、と言い換えてもいいかな。

ただ、ここで問題なのは一口に「方向づけ」と言っても、ボールマンを行かせたくない方向に行かせないようにするのは実はなかなかに難しい技術だということです。10番さん、オフェンスに「無視される」とおっしゃってましたが、残念ながら「無視されちゃう」=「方向づけされてない」ってことなんですね。オフェンスに自由な選択権を渡すのではなく、ディフェンスの私があなたをコントロールしてやる、って気持ちで、まずは行かせたくない方向にもう心持ちシリンダー(身体全体)を持ってきたスタンスをとりましょう。

マイマンがボールをもった瞬間に「こっちは駄目だよ」とまずオフェンスに対して示して見せるんです。それでもボールマンが「駄目だ」と見せている方向にドライブを仕掛けようとしたら、細かいステップを使って素早くコースに入り、身体の中心でオフェンスを受け止めること。

それにはまず「予測」と「読み」が重要です。ドリブラーの進行方向(コース)に足を絶対に引かないこと。引けばそのまま身体を寄せてドライブされてしまいます。コースに身体全体を持ってきてチャージングを受けられるくらいなら完璧!

とはいえ、「行かれてもいい方向」に対してもあまりまっすぐ抜かれてしまってはオフェンスが有利になります。

方向づけのルールがあっても、味方のヘルプやローテーションに頼りすぎないこと!

結局はボールマンに対してしっかり1対1で守れることが大事なんですよ。方向づけスタンス、予測、読み、反応。これを練習中繰り返して、目指せ「DEFの鬼」「相手エースキラー」!!

コーチに聞きたいこと大募集中!

バスケットのこと、練習のやり方、コーチに聞きたいさまざまな質問を募集します!
寄せられた質問と、回答も紹介していきます。

いただいた質問すべてに回答しているわけではありません。ご了承ください。

質問はこちらから

TOP