ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

5対5の時はサークルルールがありますが、3x3にもあるのでしょうか。

現在男子部員が少なく、5対5ではなく、3x3の試合をしていこうと考えています。ネット調べてもあまりなく、お答えいただければありがたいです。よろしくお願いします。

yoshi0256(指導者/指導対象:高校生 男女両方)

まず、「サークルダイブ」については「ルール(=決まり)」ではありますが、「いついかなる時にでも100%必ずそう動かなければならない」という思考停止に陥らないよう気をつけたいところです。DEFの状況によっては「例外」も生じます。ですから硬い言い方になりますが、「原理原則(=物事の認識或いは行為の根本と、適用するための規則)」を外さないでおきたいですね。つまり、ビッグマンをローポスト(ペイントエリア付近)に置く場合、味方ボールマンがペイントエリアに近づこうとする動き…ドライブインを仕掛けると味方ビッグマンのDEFがヘルプやブロックに来ることが往々にして生じるため(原理)、味方ビッグマンはドライバーをサポートする(助ける)ために動く(原則)ということ。そうすることによってドライバーのシュートチャンスとビッグマンのシュートチャンスという2つの選択肢が生まれ、ドライバーがヘルプに来たDEFの状況を判断して、シュートかパスか、どちらかを選ぶことができるようになります。

ただ、実際にはDEFの状況によってはサークルダイブではなく、同じ位置にいてやや広がってスペースを取るだけの方がいい場合(=例外)もあります。ですから、「どうしてそうするのか」という、行為とその根本の理解がまず必要です。

したがって、これは3×3でも同じだと考えます。味方が抜かれてきたらヘルプDEFに行かないと1on0の状況ができてしまう、というバスケットの原理は変わらないので。ただ、3×3に場合、5×5に比べてスペースが広くなりますよね。ここが3×3と5×5の最大の違いなのでしっかり考えたほうがよさそうです。

オフボールマンがペイントエリア付近(ローポストやミドルポスト)にいる場合、5×5だと、たいてい両サイドコーナー付近に味方のオフボールマンがいるアライメントになっていることが多いのでサークルダイブが望ましい選択肢となります。

が、3×3の場合、ポストマンと同じサイドに味方のオフボールマンがいなければ、スペースを広くとってパスを待つという選択がいいかもしれません。

ただし、味方のオフボールマンが同じサイドにいるのであれば、サークルダイブという選択がより「正解に近い」ことになるかと思います。

ポストマンのドライブに対するサポートの動きは主にこの2つです。ヘルプローテーションしてくるDEF(図3の×1)がいるかいないかまでしっかり見て動きを選択できれば、もう100点満点をあげてもいいのではと思います。(ドライバーに重なる/ハンドオフするという選択肢もあるにはありますが、これはボールマンのシュートと言う選択肢を潰してしまうため、個人的にはあまりお勧めしません)

いずれにしても、ドライブが起こった時に「1on0を作るために周りがドライバーをサポートする動きを選ぶ」という「原理原則」の下、状況に合ったルールを適用するということが肝要かと思います。人と車がぶつかると誰かが大けがをしたり死んでしまったりするという「原理」があり、そうならないよう「安全を守る」と言う「原則」の下、交通「ルール」がある。つまり「安全を守る」のが一番大事、でもルールには時に、状況によって例外が生じることがあるよね、という、分かったような分からないような話でお茶を濁して(笑)、回答とさせていただければと思います。

※サークルダイブ、サークルルールという用語について
今回は、2020年10月10日に行ったウェビナーで使用した用語(サークルダイブ)を使用し、回答させていただきます。

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