ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

今月末に新人戦を控えています。新チームの目標は地区ベスト8です。夏休みはOF、DFともに1対1を中心に練習しました。ですが、ボールを持たれた時の1対1に弱く、今は簡単に持たせないことをこだわってやっています。ただ新人戦で勝ち上がるにはヘルプローテーションが必要だと感じています。その一方でヘルプローテーションを教えることで生徒が個で頑張ることを怠ることが心配です。総体での目標達成を目指して、今は個に、こだわるべきでしょうか?

あすなろ顧問さん(指導者/指導対象:中学生女子)

個が大切なのか、チームが大切なのかは、指導者の仲間ではいつも議論されることです。しかしいつも結論は「やはり個が大切だよね」ということです。これはオフェンスでもディフェンスでも同じことです。つまり、チーム力を上げようとしても個は伸びない、個が伸びていけばチーム力も上がるということです。

われわれ指導者は結果を出すためにどうしてもチームに目がいってしまいます。それはチームスポーツだからだと思います。つまり「森(チーム)」を見てしまって「木(個人)」を見なくなってしまいがちになるからです。

たとえばオフェンスの場合、1:1でボールをもらった選手が①シュート②ドライブ③パス&ランということが大切です。つまり、ボールをもらってシュートを狙う(ディフェンスを引き離せばシュート)、ディフェンスが付いてくれば次にドライブ、シュートもドライブもできなければパスをしてカットorスクリーン(2:2)となります。通常相手より自チームの方が力が得の場合はそこまでの手順で相手を出し抜くことができますが、力が互角以上になると次に3:3や5:5にならないとくずせなくなります。

ディフェンスでも全く同じことが考えられます。ヘルプやローテーションが先ではなく、1:1で守り抜けられることがベスト。しかし、相手の力が互角以上になれば1:1での守りも限界が出てきます。だから「チームディフェンス」になるのです。特にディフェンスの場合、常に受身の状態(ディフェンスに意思がなく、相手の意思のよって動かなければならない)なので、完璧に守ることは不可能と考えるべきです。相手の動きを予想することである程度守ることができますが、それにも限界があります。したがって、その後に「チームディフェンス」の大切さがでてくるのです。

そういったことを考えていけば、どこまで個々のがんばりが必要なのか、どこからチームディフェンスを機能しなければならないかが見えてくると思います。

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