ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

ミニバスの指導を始めて2年ほどですが、普段の練習の空気感にばらつきがあります。私が褒める、声を出すなどを率先して行うと元気がありまじめに取り組んでいます。しかし私が黙っていたり、できないことへの指導が多くなると練習がただただ消化していくばかりです。ここで疑問なのが子供たちが自分たちでやる気を出させることを指導したほうがいいのか、今まで通り私が子供たちのやる気を引き出すことをした方がいいのかがわかりません。私がチームの雰囲気づくりをしてしまう状況でいいのでしょうか?

初心者指導者さん(指導者/指導対象:ミニバス)

指導者の最も大きな仕事は、選手(子供たち)にいかにしてやる気を出させるか? ということだと思います。特にこの年代の子供たちは「楽しい!」ことが全てで、楽しくないことは積極的にやろうとはしないはずです。褒めることは子供を伸ばすと思いますが、やってはいけないこと、つまり危険なことや、ルールを破ること、人(チームメイトも含む)に迷惑をかけることをしたときは叱ることも大切なのです。その基準が明確になっていれば、指導者として一定の基準ができますから子供たちも納得するはずです。

「指導」には大きく分けて二通りの側面があります。一つは「ティーチング」、もう一つは「コーチング」です。「ティーチング」というのは、技術的なバスケットボールのやり方や手法を指導することで、「コーチング」は、それらを実践していかにして成果を出せるようになるのか、取り組み方や考え方や自分との向き合い方などを導いていくものです。つまり将来大きくなった時、人として大きくなることが大切なことなのだと思います。勝つこと(勝利)を求めることは大切なことですが、勝利至上主義(勝つことが手段となる)のではなく、そこに到達するためにはどうするべきかを考えたり、自分を取り巻くチームメイトたちといかに協調していくかということなどを学んでいくべきなのです。特にミニバスの段階では、自ら考えてやる気が出せるようになるにはかなりの時間がかかるのではないでしょうか?

こんなことわざがあります。「角を矯めて牛を殺す(つのをためてうしをころす)」曲がった牛の角をまっすぐにするために叩いたり引っぱったりすると牛は弱って死んでしまうことから、わずかな欠点を直そうとしてかえって全体をだめにしてしまうこと。できないことをやらせようとするより、個々の良いところを引き出して伸ばすほうが近道かもしれません。参考にしてください。

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