ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

ハーフコートの1-2-2ゾーンに対してのオフェンスの方法。

サイドラインとハーフラインのコーナーでダブルチームを狙うディフェンスです。

1-2-2の1はハーフコートラインより少しバックコートに入り込んだ形から入ってきます。

TKさん(プレイヤー/大学生以上 男性)

ハーフコートのゾーンディフェンスということですが、ハーフラインのコナーでトラップを掛けて来ているようですからゾーンプレスだと思われます。

このディフェンスの場合、トップのディフェンスが左右いずれかのハーフライン沿いのコナーにドリブルをさせて追い込み、左右何れかのウィングディフェンスとダブルチームになってボールを奪うとします。直接ボールが奪えなくても、ダブルチームの後ろにいる3人がそこから出て来るパスのインターセプトを狙って来ます。つまり、1-2-2の形態そのものがサイドライン方向へ広がろうとするものなので、ドリブルでフロントコートに入ろうとするとこのディフェンスの思う壺なのです。基本的にはアウトナンバー(オフェンスの数的有利な状況)を作ってパスで運べば安全にフロントコートに入ることができます。

運び方の二つの例を説明します。

バックコートからガード一人でボールをダウンさせて来るとウィング方向へ誘導されてしまいますから、1のディフェンスを二人のガードがパスで運ぶようにすることが先ず第一です。つまりトップのディフェンスに対して二人のオフェンスで攻めるのでアウトナンバー(オフェンスの数的有利な状況)になっていますから、左右にパスをしながら運ぶことによって1のディフェンスはボールに接近できなくなります。

次に、フロントコートにボールを入れるとき、第一パスをウィングマンにするのではなく、1-2-2のミドルライン辺りの空いたエリアにレシーバーを位置させパスするようにします(ハイポスト辺りかハイポストの高いエリア)。

ボールがそこに入れば中が空いていますから、そのままゴールに向かってしまえばいいのですが、ディフェンスはそれをまた守ろうとしますから、当然縮んで来ます。縮んで来たらボールを外側へ出せばダブルチームは組めなくなりますから、確実にフロントコートにボールが入るのです。

この図はガードがボールを持ってサイドライン側へドリブルを開始します。そうするとウィングのディフェンスはダウブルチームの準備をするためボールを見ていることになります。その時やはりミドルラインにスペースが出来ますから、ボールサイド側のフォワードが一旦ディフェンスの裏へ動いてからミドルラインの高い位置へフラッシュしてボールを受けます。そしてもう一人のフォワードがハイポスト近辺に再びフラッシュすると同時に、ウィングのフォワードはゴールに向かって走り込みます。これでディフェンスの形態は崩れることになります。

以上はほんの一例ですが、ポイントは

  1. パスで運ぶ
  2. 1人のディフェンスに対して二人のオフェンスで運ぶ
  3. ボールを頂点にしてトライアングルを二つ作る(ダイアモンド型)
ということです。このような特殊なディフェンスに対してのボール運びは試合になってから対応しようとしても難しいので、練習でいろいろな場面を想定して、ミスなく運べるように全員の意識を統一しておくことが必須です。

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