ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

うちの指導者は基本練習を教えてくれません。指導者に尋ねたところ、「見て覚えろ」だそうです。

まだ入部して半年ほどしか経ちませんが何もできません。最初のうちは紅白戦にも出してくれましたが、基本を知らない娘はパスも貰えないしその辺をウロウロしているだけです。今では何でディフェンスしないと怒られます。

興味があって自分から入部した部活です。最近ではスコアしかつけさせてもらえません。娘のバスケへの関心も薄れていくばかりです。少しでも興味を持って貰おうと生で観る機会のあったサンフラワーズの試合を見て「あの選手すごい」と吉田亜沙美選手を指さしました。そして、親のできることといえばサンフラワーズのファンクラブに入り、少しでも試合を観る機会を増やしてあげること。それしかできません。私は体育でしかバスケをしたことがありません。教えることもできず、歯がゆい思いをしています。どうしたら娘にバスケの楽しさを教え、続けさせれるでしょうか?

ちなみに、私は他のスポーツの指導者歴は10年くらいやってました。

陸さん(プレイヤー/ミニバス 3~4年生 女性)

質問の内容からお嬢さんは入部してまだ半年ということですから小学校3年生だと思いますがいかがでしょうか?

もしそうであれば、この年代のバスケットボールをやり始めた頃の子供たちはまだ運動能力が発達しきっていません。例えば、走りながらボールをパスすることや、走りながらボールをキャッチ。ドリブルをしながら周りを見て走る等々、同時に別の動きをやれる能力が充分に発達していません。

特に飛んでくるボールをキャッチする能力と言うのはもっとも最後に発達すると言われていますから、ボールをキャッチすることに集中していて、キャッチした後のことを判断する力もまだありません。

これらは「コーディネーション」と言って調整能力(運動神経と言われるもの)を高めることで徐々に発達していくのです。他のスポーツの指導をされているならご存知のことと思います。

ミニの基本練習というのはボールハンドリングです。まずはパス、ドリブル、シュートが正確に確実にできるようになることが重要です。

親御さんがご自分のお子さんがバスケットボールを始めると、どうしても早く上手くなって欲しい、試合にでて活躍して欲しいと思うのは当然です。

今はまだバスケットボールの動き方を知らない訳ですからうろうろしているのは当然だと思います。ボールの扱いがうまくできるようになれば自然とその他のスキルも上がってきますから、上級生になっていけばかなりうまくなっていると思います。指導者からしてみればボールハンドリングができないうちはバスケットボールの基本を教えてもプレーそのものはうまくいかないので、まずはバスケットボールそのものを良く理解し、そして目で見ていろいろなプレーのやり方等を学ばせたいと思っているはずです。試合に出るのも良いのですが、むしろ危険(怪我等)をともなうことにもなりかねません。

指導者の方が「見て覚えろ」と言うのはそういったことではないでしょうか。

そして、質問にあるように自分で判断して入部したのですから、いろいろなことがあってもそれらに対し壁にぶつかりながらどう対応するかも含めバスケットボールをやっているはずです。

バスケットボールへの関心が薄れた、とありますが本当にそうなのでしょうか?感心が薄れたならトップリーグの試合も見たくないのではないでしょうか。

プレーがうまくできるから楽しいということだけではなく、パスがうまくできるようになった。うまくボールがキャッチできた。シュートが入った。ということように今まで自分にできなかったことをチャレンジしてできるようになることが楽しいはずです。それがスポーツの良さだと思います。

親御さんは歯がゆいかもしれませんが、お嬢さんは一生懸命にチャレンジしていると思います。だから吉田亜沙美選手を見て感動しているのです。

これから練習の度にいろいろ覚えてくるはずです。そして気が付くとバスケットボールの動き方を覚えて来ます。どうか長い目でお嬢さんを見守っていて頂きたいと思います。

困難なことにぶつかって落ち込んだり、うまくいくようになって喜んだりする姿を見ていて頂き、お嬢さんから何か相談があったらそれにこたえてあげて欲しいと思います。

コーチに聞きたいこと大募集中!

バスケットのこと、練習のやり方、コーチに聞きたいさまざまな質問を募集します!
寄せられた質問と、回答も紹介していきます。

いただいた質問すべてに回答しているわけではありません。ご了承ください。

質問はこちらから

TOP