ENEOSバスケットボールクリニック

クリニックQ&A寄せられた質問にクリニックのコーチ陣が回答します。

新チームは2年生がとても多いです。2年生は、元々の運動能力が高いが怠ける部分がある生徒と、毎日の練習に一生懸命に励むが能力が追いつかない生徒の両極端な生徒がいます。

5名のベストメンバーを選ぼうとすると8名ほど有力候補がいて決めるのが難しいなと思っています。

しかし、チームの中には試合に出られないかもしれないならきつい練習にわざわざ励む必要はないと考えている生徒もいるようです。試合に出られないからとモチベーションが下がってしまうのは部活動としてあまり良くないかなと思い、ツープラトンを採用してみようかと考えています。ツープラトンが向いているチームの特徴やツープラトンという戦術の利点欠点、ツープラトンを試合で使うチームの練習方法を教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

のだめさん(指導者/指導対象:中学生男子)

ツープラトンで試合をするのは非常に興味深いのですが、果たして効果的かどうかというのは判断の難しいところです。

各ポジションごとに同じような能力を持っている選手が10人ほどいれば、5人を入れ替えて試合を進めても流れの中でそれほど大きく変化することはないだろうと思われますが、公立の中学校でそういった選手が集まることはほとんど考えにくいだろうと思います。

ツープラトン方式を採用しているチームを今まで幾つか見ることがありましたが、5人が交替したあと試合の流れをつかむのに少なくとも3~4分かかってしまうケースが多く、その間に相手の流れになってしまい、次に替わった5人が追いかけていく、という展開をよく目にします。

例えば、一つのチームがマンツーマンのオールコートプレスでディフェンスをし、次のチームがゾーンディフェンスをする、というように戦術的に違った考え方でチームを作るようにすればかなり効果的なのかもしれません。ただし、同一チーム内で5人ずつが違った戦術で戦うようにするためには、相当な時間を要すると考えられます。

従って、不特定多数の対戦チームを想定してベストの5人を選択し、そしてそれぞれの控え選手にその選手の特徴を生かせるようにする方がチームとして安定するのではないでしょうか。つまり、チームとしての戦い方を一つに絞って全員が同じ目標を向いている方が良いのではないかと考えます。

そうなると試合に出られない選手のモチベーションの問題になるのですが、チームを構成するメンバーが例え試合に出られなくてもモチベーションを下がないように指導して行くことが大切になります。

試合に出られないメンバーにもチームの一員として役割があることを説得することが重要で、例え試合に出られなくても個々に役割を与えるようにしなければなりません。

チームが試合で勝ったとしたら、それは試合に出ているメンバーだけ称賛されるべきではなく、試合に出られなくてもレギュラーメンバーの相手をすることも貢献していることになるでしょうし、上達するチャンスでもあるわけです。

そういったことを子どもたちと向き合って話し合い、納得させることも指導者の仕事だと思います。

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