突撃インタビュー

第74回突撃インタビュー 番外編「奄美キャンプ取材」

 今季は和嶋利博・新監督の下、新たな歴史を築くために前進して参ります。都市対抗で準々決勝に進出すれば通算100勝に到達する今季、2月14日〜23日に鹿児島県奄美大島の名瀬運動公園野球場でキャンプを実施しました。その様子をレポートしながら、選手たちの熱い思いをお伝えします。


温暖な気候の中、4年目となる奄美市名瀬運動公園野球場でキャンプイン。


キャンプの練習スケジュール。朝8時30分から最大で午後8時30分頃まで、選手個人のレベルアップとともに、チーム力の向上を目指す綿密な計画。厳しいのはもちろんですが、このキャンプでどこまで苦しむかで、大舞台で笑えるかどうかが決まります。そのことを熟知している選手たちは、年明けからの練習で十分に準備してキャンプに臨みました。


投手陣は、ウォーミングアップを終えると外野のポール間をランニング。
2年目の船本一樹投手がトップを快走します。
船本
昨シーズンを振り返れば、大城さんとともに投手陣の軸となる存在を巡って競争に挑み、多くのチャンスをいただく中で「結果を出したい」という気持ちがありました。それで右腕の振り出し位置でも試行錯誤を続けてしまいましたが、シーズン後半からオフにかけてフォームも固まり、体が三塁側に傾かなくなったことでコントロールも安定しています。今年の目標ははっきりしています。大きな目標であるプロへ進むために、チームを背負える投手に脱皮することですね。あえて結果や数字にこだわらなくても、チームを勝利に導くピッチングができれば評価もついてくると考えています。年明けから順調にきているので、安定感を意識して仕上げていきたいと思います。

一方、野手陣は渡邉貴美男キャプテンの元気なかけ声でキャッチボール。ENEOS野球部の特長は、野球の基本であるキャッチボールにすべての選手が全神経を集中して取り組むことです。高く美しい金字塔を築くためには、その土台をしっかり整地しなければならない。キャッチボールは派手に見える練習ではありませんが、身震いする凄味さえ感じさせる空気が流れていました。




そして、キャッチボールの仕上げは、3人一組になって
中継プレーのように送球をつなぎ、技術だけではなく
チームワークも磨き上げます。

ペッパー(トスバッティング)では山田敏貴選手に注目しました。パンチ力と勝負強さでクリーンアップを任され、昨夏の都市対抗二回戦でも同点本塁打を放った頼れるスラッガーですが、真摯に野球と向き合う反面、調子を崩した時に考え過ぎてしまうことがあります。それでスタメンから外れる経験もしただけに、今季は心技に充実した活躍が求められます。
山田
苦しんだり、悩んだりした去年の経験を糧にしなければいけません。年明けからしっかりバットも振り込めたので、このキャンプでも自分を追い込んでいきたいと思います。いい新人も入ってきてチームは活性化していますし、その中で自分の役割を十分に果たせるよう準備します。

シートノックで火花を散らしていたのは捕手の3人です。山岡 剛コーチの現役引退により、正捕手の座を誰が射止めるのかは気になるところ。4年目の柏木秀文、2年目の平本龍太郎、石川良平の各選手がどんな持ち味を発揮し、7年目の日髙一晃選手を含む競争がどう展開されるのか。その結果が、チームの戦いぶりを大きく左右する要素になるのは間違いありません。

また、内外野各ポジション2名ずつの中で、サードの山崎珠嗣選手だけがひとりでノックを受けています。どんな布陣でシーズンに臨むかはこれから決まりますが、大きな期待を受けているのは確かでしょう。新人だった昨年も攻守に高い潜在能力を発揮しているだけに、さらなる飛躍が楽しみです。
山崎
僕個人としてはまずまずの結果を残せたと思いますが、チームとしては都市対抗3連覇を逃すなど悔しいシーズンでした。そして、井領(雅貴)さん、石川(駿)さんが中日ドラゴンズへ入団し、池辺(啓二)さんは現役引退と、打線の中心だった先輩が抜けました。バッティングでは、その3人の穴を埋められるようにしなければいけないし、守りでもどのポジションでもこなせるように準備して、足がかりを築いたレギュラーの座をしっかり手にしたいと思っています。

ブルペンに足を運ぶと、全国大会での実績も豊富な大城投手、
北原投手らが熱のこもった投球を見せていました。
大城
キャンプ初日に捕手を座らせて投げたのは、奄美大島キャンプ4年目で初めてです。体の調子もいいし、気持ちも充実していますね。今年は監督が代わりましたが、だからこそ新しいチームでも勝ちたい。自分の成績がどうこうというより、チームが勝つために投げろと言われれば、いつでも投げられるように準備しておきます。どんなシーズンになるか、自分でも楽しみな部分があります。
北原
この時期に奄美大島に来ると、何の心配もなく体や肩を作れるのがいいですね。キャンプに送り出してくれる会社には本当に感謝していますし、ここまでさせていただくからには勝たなければいけないと思います。キャンプ前半では一日100球以上をおおよその目安として、プルペンや打撃投手で投げる体力を養います。そして、後半ではオープン戦に入っていく準備に取り組みたい。5年目になりますが、今年も頑張ります。

3年目の左腕・小室正人投手の充実ぶりにも目を引かれます。好投手が揃う中で、どんな存在感を示してくれるのか。また、3年目というのは、息の長い選手になれるかどうかのターニング・ポイントにもなります。
小室
やらなければならないシーズンだということは十分にわかっています。だからこそ、すべての面を作り込むキャンプをしっかり過ごします。公式戦が始まれば、監督の起用法に従って調整することになりますが、横一線で競い合うこの時期は、どんな役割を求められても応えられるよう投げ込みます。



髙橋泰文選手と齊賀洋平選手は10年目を迎えました。そして、大川晋弘コーチがチームに復帰したことにより、樋口 渉コーチ、山岡コーチと2006年に入社した5名が再びチームに揃いました。入社10年目に5名の同期が全員ユニフォームを着ているのは、社会人野球では本当に珍しいこと。彼らが新人の時にコーチだった和嶋監督も「あの頃が懐かしいですが、新人だった5人の成長ぶりは素晴らしい」と信頼を寄せています。

髙橋
昨年の都市対抗はベスト4で、よくやったと言っていただくこともあります。確かに3試合連続の逆転勝ちは、優勝を経験したチームならではの底力もあったかと思いますが、裏を返せば先制して押し切る力がなかったと見ることができる。個人的には10年目を特別に意識することはありません。でも、多くの先輩が区切りにしたシーズンと考えれば、いつも以上に勝負の年なのだと受け止めています。チームが若くなっていますし、3年ぶりに都市対抗予選にも出場しますから、3月の東京スポニチ大会から結果を残して自信をつけていきたいですね。

このように、熱く謙虚に練習に取り組む選手たちの背中を、
和嶋監督が笑顔を交えながら、声をかけながら押しているように感じられます。
和嶋
監督に就任した時は緊張感が大半を占めていましたが、キャンプに出発する前夜は「嬉しいな」という気持ちになりました。2008年の都市対抗優勝を経験した選手は少なくなりましたが、2012、13年の連覇を知る選手は多い。そうした経験も生かし、今年も会社や地域の皆さんに愛されるチームを作っていきたいと思います。もちろん、そのために徹底して勝利を追求する。今シーズンもENEOS野球部に注目してください。
2015年の公式戦は、3月9日に大田スタジアムなどで開幕する第70回東京スポニチ大会から出場します。これまでと変わらぬご声援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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